专利摘要:

公开号:WO1991009698A1
申请号:PCT/JP1990/001670
申请日:1990-12-21
公开日:1991-07-11
发明作者:Kazuo Noguchi;Yoshikatsu Mori;Nobuyuki Kitagawa;Toshio Nomura;Kazutaka Isobe
申请人:Sumitomo Electric Industries, Ltd.;
IPC主号:B23B51-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] スローァウェイ式 ドリ ル
[0003] 技術分野
[0004] 本発明は、 主と して鋼の穿孔加工に供される ドリ ルに関 し、 特に切刃部がシャ ンク部に分離可能に機械的に接続さ れたスローァゥヱイ式 ドリルの構造および材質に関する も のである。
[0005] 背景技術
[0006] ドリルは、 鋼材などの穿孔加工に用いられる切削工具の 1つである。 その一例と してツイス ト ドリルの構造が、 第 1図に示されている。 ツイス ト ドリルは、 穿孔加工に供さ れる切刃部 1 と、 切削に関与せず、 主と して切屑の排出と、 ボール盤などのチヤ ッ ク部などに装着するためのシャ ンク 部 2 とから構成される。
[0007] 従来より、 一般的に ドリ ルの材質は高速度鋼 (ハイス) および超硬合金である。 高速度鋼は、 靭性に富むが、 耐摩 耗性が低く、 高速切削に不適である。 一方、 超硬合金は耐 摩耗性や工具と しての精度特性に優れる半面、 脆い性質を 有し、 たとえば剛性の低い工作機械に使用される と、 折損 する場合があった。
[0008] これらの改良と して、 高速度鋼の切刃部に硬質の T 1 N をコーティ ングする構造、 あるいは切刃部を超硬合金にし、 ろう付けする構造などが考えられてきた。
[0009] さ らに、 耐摩耗性および靭性の向上などを意図して、 異 なる材質の超硬合金同士 ( P 3 0 と D 3 0 ) をろう付けし ' た構造 (日本実開昭 5 8 — 1 4 3 1 1 5号公報) あるいは 冶金学的に一体化接合した構造 (日本実公昭 6 2 - 4 6 4 8 9号公報) 、 さ らに、 ドリルの中心部と外周部との要求 される特性の違いに着目 し、 その中心部と外周部との超硬 合金の材質を異ならせた二重構造に成形したもの (日本特 開昭 6 2 — 2 1 8 0 1 0号公報) 、 あるいはこの二重構造 を射出成形で形成する方法 (日本特開昭 6 3 — 3 8 5 0 1 号公報、 3 8 5 0 2号公報) などが考案されている。 また、 ドリルの耐凝着性の向上のために、 ドリルの材質をサーメ ッ トで構成した構造 (日本特開昭 6 2 — 2 9 2 3 0 7号公 報) などがある。
[0010] ドリ ルの切刃部およびシャ ンク部は、 各々異なった負荷 状態で使用される。 そのため、 ドリルの各部に要求される 特性は異なる。 たとえば、 切刃部の刃先部では耐摩耗性や 耐凝着性などが要求され、 シャ ンク部では工具と しての強 度を保持するための靭性が要求される。 また、 切刃部の刃 先部についても、 その中心部と外周部とでは切削速度が大 き く異なるため、 要求される特性も異なる。
[0011] このような ドリルに備えられるべき特性に対する複雑な 要求に応えるため、 その対策と して切刃部にコーティ ング を施したものは、 通常行なわれているように ドリ ルの再研 削を実施すると、 少なく とも前逃げ面側のコーティ ング層 が除去されてしまい、 コーティ ングの効果の大半が失われ てしま う という欠点を有していた。 また、 切刃部に超硬合 金をろ う付けする構造のものは、 ろ う付け自体が本質的に 熱的強度や機械的強度に劣る方法であり、 難削材の深孔加 ェには適用できないという欠点を有していた。 さ らに、 ド リルのシャ ンク部の靭性を向上させる目的で、 超硬合金の 粗粒化や高結合相化を行なつたものは、 逆に材料の強度を 低下させたり、 あるいは歪の弾性限界を低下させ、 被削材 のぶれや切削機械の不安定な回転などにより、 孔開け加工 中においてシャ ンク部が折損してしま う という問題があつ た。 また、 コス ト的にも、 径の大きい ドリルや深穴用の長 い ドリルになると、 すべて超硬合金で製作したものは、 合 金費、 加費とも高価であるという問題点も有していた。
[0012] 上記問題点を解決する ものと して、 近年では、 切刃部と シャ ンク部を別々に製作し、 互いに分離可能に機械的に接 合する こ とにより、 それぞれに必要な特性を有する材質の 適用を可能に した、 いわゆるスローァゥヱイ式 ドリ ルが考 案されている。
[0013] 従来のスローァゥヱイ式 ドリ ルには、 たとえば第 2図な い し第 5図に示すものがある。 そのうち、 第 2図ない し第 4図に示すものは、 2枚刃のスローァゥヱイ式 ドリルであ る。 この ドリルでは、 シャ ンク部 1 2の先端の外周部にチ ップ 1 1 a力 、 内周部にチップ 1 1 bがそれぞれねじ止め によって固定されている。 また、 1枚刃のスローァウェイ 式 ドリルの典型的な例と して、 第 5図に示すものがある。 この ドリ ルは、 切刃部 2 1がシャ ンク部 2 2 に矢印で示す ように嵌込まれ、 ビス 2 3によってねじ孔 2 4に固定され る。 クーラ ン ト供給孔 2 5からは、 切刃部 2 1 の刃先に直 接クーラ ン 卜が供給される。 また切刃部 2 1の刃先には、 切屑分断処理用のチップブレーカ 2 6が形成されている。
[0014] その他の 1枚刃のスローァウェイ式 ドリルと しては、 J I S . B 0 1 7 1 — 1 6 0 9 に規定されたスペー ド ドリ ル がある。 このスペー ド ドリルも、 板状の切刃部をシャ ンク 部の先端にねじ止めにより固定する点では、 上記各スロー ァゥヱイ式 ドリルと共通している。
[0015] 上記従来のスローァゥヱイ式ドリルは、 切刃部とシャ ン ク部が別部材からなることにより、 切刃部がシヤ ンク部と —体でかつ同一材質からなる一体型ドリルや、 切刃部に超 硬合金をろ う付けしたろう付け ドリルの種々の問題点を解 消する ことができる。
[0016] し力、しな力くら、 これらのスローァウェイ式 ドリ ルは、 い ずれも切刃部とシャ ンク部をねじ止めによって接合してい るため、 次のような問題点を生ずる。
[0017] ① ビス孔を大き くするとチップ強度が低下する。
[0018] ② ビス孔を小さ くするためには、 小さいビスを用いる ことが必要であり、 ビスの許容荷重が低下して切刃部と シ ャ ンク部の締結力が低下してしま う。
[0019] ③ また、 小さいビスは組立の際の操作性が悪い。 その 結杲従来のスロ ーァゥヱイ式 ドリルでは、 直径 2 0 m m以 下の小径の ドリ ルの場合、 孔開け加工中に刃先部の強度不 足ゃシャ ンク部との接合力の不足により、 刃先部およびシ ャ ンク部の破損が生じやすく なっていた。
[0020] 上記従来の問題点に鑑み、 本発明の第 1の目的は、 ねじ 止めによ らないで切刃部とシャ ンク部とを締結するこ との できるスローァゥヱイ式 ドリルを提供することにある。
[0021] また本発明の第 2の目的は、 ドリルの切刃部において優 れた耐摩耗性と耐凝着性を有し、 かつシャ ンク部は耐折損 性と しての十分な靭性を有するとともに、 継続使用のため の再研削を伴わないスローァゥヱイ式 ドリルを提供する こ とにある。
[0022] 発明の開示
[0023] 上記第 1の目的を達成する手段と して、 下記の第 1の発 明ない し第 4の発明が対応し、 上記第 2 の目的を達成する 手段と して、 下記の第 5の発明ないし第 7の発明が対応す る。
[0024] 第 1 の発明
[0025] 第 1 の発明のスローァウェイ式 ドリルは、 被削物を切削 するための切刃部と、 切削機械の所定位置に取付けるため のシャ ンク部とを備え、 切刃部はシャ ンク部と分離可能に 機械的に接合されている。 さ らに、 切刃部とシャ ンク部と はその接合部においてそれぞれ相互に嵌合する部分を有し、 切刃部またはシャ ンク部の少なく とも一方にはス リ ッ ト力く 形成され、 嵌合時においてこのス リ ツ トの対向面が相互に 移動して弾性変形するこ とによ り、 その弾性力で切刃部が シャ ンク部に固定される。
[0026] この発明によれば、 切刃部とシャ ンク部の接合を、 両者 の嵌合状態においてス リ ッ トの対向面が相互に移動して弾 性変形するこ とによる弾性力を用いて行なうため、 ビスな どの締結部品を使用することなく 、 切刃部をシャ ンク部に 対して圧入するのみで切刃部がシャ ンク部に接合固定され o
[0027] 第 2の発明
[0028] 第 2の発明のスローァウェイ式 ドリルは、 被削物を切削 するための切刃部と切削機械の所定位置に取付けるための シャ ンク部とを備え、 切刃部はシャ ンク部と分離可能に機 械的に接合されている。 さ らに、 切刃部とシャ ンク部とは その接合部においてそれぞれ相互に嵌合する部分を有する。 この相互に嵌合する部分は、 切刃部に形成された被挾持部 と、 この被挾持部の左右両側の被挾持面を挾持するシャ ン ク部の挾持部からなっている。 この発明の特徴は、 被挾持 部の両側の被挾持面同士と挾持部の対向する挾持面同士の 双方あるいはいずれか一方がテーパをなし、 そのテーパの 角度が、 切刃部とシャ ンク部の嵌合状態において、 挾持面 と被挾持面が面接触しかつ圧入状態となるように形成され た にのる。
[0029] この発明により、 嵌合状態においては、 挾持部あるいは 被挾持部の弾性変形に基づく弾性力は、 嵌合面全体に作用 する。 その結果嵌合面間のく さび的作用によつて摩擦力が · 生じ、 切刃部はシャ ンク部に対し固定された状態となる。 したがって、 ビス止めなどの締結手段を必要とする ことな く 、 切刃部の被挾持部をシャ ンク部の挾持部に押込むのみ で ドリルの組立てが可能である。
[0030] 第 3 の発明
[0031] 第 3 の発明は、 スローァウェイ式 ドリ ルのシャ ンク に関 する ものである。 本発明のスローァゥヱイ式 ドリ ルのシャ ンクは、 被削物を切削するための切刃部を分離可能に機械 的に接合し、 切削機械の所定位置に取付けるためのもので あり、 切刃部と相互に嵌合して切刃部を挾持する挾持部を 有している。 この発明の特徵は、 この挾持部にスリ ッ ト力《 形成され、 このス リ ッ トの対向面が嵌合時において相互に 移動して弾性変形するこ とによって生じる弾性力で、 切刃 部の被挾持部を挾持するこ とによって切刃部を接合固定す ?、 め る 。
[0032] この発明によれば、 ビスなどの締結部品を使用する こと なく 、 切刃部をシャ ンクに対して圧入するのみで切刃部が シャ ンク に接合固定される。
[0033] 第 4の発明
[0034] 第 4の発明は、 スローァゥヱイ式 ドリルの切刃チップに 関する ものである。 この発明のスローァゥヱイ式 ドリルの 切刃チッ プは、 切削機械の所定位置に取付けるためのシャ ' ンク部に分離可能に機械的に接合され、 被削物を切削する ものである。 この切刃チッ プの特徴は、 シャ ンク部と相互 に嵌合する被挾持部を有し、 この被挾持部にはス リ ッ トが 形成され、 嵌合時においてこのスリ ツ トの対向面が相互に 移動して弾性変形することにより生じる弾性力で、 シャ ン ク部に接合固定されるこ とである。
[0035] この発明によれば、 ビスなどの締結部品を使用すること なく、 切刃チップをシャ ンク部に対して圧入するのみで切 刃チップがシャ ンク部に接合固定される。
[0036] 第 5の発明
[0037] 第 5の発明のスローァゥ イ式ドリルは、 被削物を切削 するための切刃部と、 切削機械の所定位置に取付けるため のシャ ンク部とを備え、 切刃部がシャ ンク部と分離可能に 機械的に接合されている。 この発明の特徴は、 その切刃部 が表面被覆超硬合金または超硬合金からなり、 シャ ンク部 が鋼より構成されている点である。
[0038] 切刃部の材質と して表面被覆超硬合金を用いた場合、 表 面被覆材と しては、 好ま しく は、 A il 2 0 3 や T i C , T i N , T i C N, T i A £ Nなどの、 周期律表の IV a, V a, VI a族の金属の炭化物、 窒化物、 硼化物、 炭窒化物、 炭酸化物、 炭酸窒化物、 硼窒化物、 から選ばれた 1種も し く はそれ以上の材料を用いる。 この表面被覆は、 1層のみ ならず複数層形成してもよい。 また、 上記材料の 2種以上 - を混合した被覆層を複数層形成した混合多重層と してもよ い。 超硬合金の表面被覆の方法と しは、 いわゆる物理蒸着法、 化学蒸着法のいずれの表面処理法を用いるこ とも可能であ 切刃部の母材の超硬合金は、 好ま し く は、 W Cと周期律 表の IV a , V a , Vi a族の金属の炭化物、 窒化物、 炭窒化 物のうちの 1種も しく はそれ以上からなる B 1型固溶体か らなる硬質相と、 5〜 3 0容量%の C 0を主体とする鉄族 金属からなる結合相で構成されている。
[0039] 本発明のスローァウェイ式 ドリ ルの切刃部とシャ ンク部 との接合方式と しては、 第 2図ないし第 4図に示すもの、 第 5図に示すもの、 および上記第 1 の発明や第 2の発明に 示された構成のいわゆるセルフグリ ップ式スローァウェイ 式 ドリルなどが適用され得る。
[0040] ドリルに要求される特性は、 切刃部の耐摩耗性および耐 凝着性と、 シャ ンク部の靭性に代表される耐折損性とに大 別される。 本発明において、 切刃部の材質と して超硬合金 を用いるこ とにより、 耐熱性と硬度が向上する。 それによ り高速切削が可能となり、 高速度鋼 (ハイス) を用いた場 合と比べて、 耐摩耗性および耐凝着性が優れる。 また、 超 硬合金からなる切刃部の表面を被覆するこ とにより、 耐摩 耗性および耐凝着性がさ らに向上する。
[0041] また、 シャ ンク部の材質と して鋼を用いているため、 靭 . 性に優れ、 耐折損性がよ く、 しかも材料コス トを低くする こ とができる。 第 6の発明
[0042] 第 6の発明のスローァウェイ式ドリルは、 やはり切刃部 とシャ ンク部とを備えており、 切刃部がシャ ンク部と分離 可能に機械的に接合されている。 この発明の特徴は、 その 切刃部が窒化珪素焼結体からなり、 シャ ンク部が鋼より構 成されている点である。
[0043] 切刃部の窒化硅素焼結体は、 S i a N4 あるいはサイァ ロ ン (S i 0z A £ zz Naz : z = 0〜 4. 2 ) の結晶相が焼結体中の 8 0重量%以上を占めるものである ことが好ま しい。 また、 この窒化珪素焼結体には、 A H 2 03 , Y2 03 , M g 0, 希土類金属の酸化物を 5〜 2 0 重量%含むことがより好ま しく、 5重量%以下であれば密 度が低下するために強度が低下し、 1 5重量%以上であれ ば耐熱性、 耐熱亀裂性、 耐摩耗性が低下する。
[0044] さ らに、 切刃部の表面に T i C , T i N, T i C N, T i A £ N, Α £ 23 などのコーティ ングを 1層も しく は 多層に施してもよい。
[0045] 本発明のスローァゥヱイ式 ドリルの切刃部とシャ ンク部 との接合方式と しては、 上記第 3の発明と同様に、 主と し て第 2図ないし第 4図に示すもの、 第 5図に示すもの、 お よびセルフダリ ップ式が適用され得る。
[0046] 本発明によれば、 切刃部の材質と して窒化珪素焼結体を 用いることにより、 耐熱性と耐摩耗性が、 従来の高速度鋼 (ハイス) や超硬合金を用いた場合と比べて著し く高く な る。 したがって、 耐凝着性も向上する。
[0047] また、 シ ャ ン ク部の材質と して鋼を用いているため、 上 記第 5の発明と同様に、 靭性に優れ、 耐折損性がよ く 、 し かも材料コス トを低くするこ とができる。
[0048] 第 7の発明
[0049] 第 7の発明のスローァゥヱイ式 ドリルは、 やはり切刃部 とシ ャ ン ク部とを備えている。 本発明のスローァゥヱイ式 ドリ ルの切刃部は、 サーメ ッ トより構成される。 このサー メ ッ トは、 硬質分散相と結合金属相とからなる。 硬質分散 相は、 チタ ンと、 チタンを除く 周期律表 IV a , V aおよび W a族金属の 1種以上の炭化物、 窒化物および複炭窒化物 のいずれかを主成分と している。 結合金属相は、 ニッケル とコバル ト とを主成分とする。 硬質分散相の組成は、 (T i a M b ) ( C c N d ) で表わされる。 Mは、 T i を除く 周期律表の IV a , V aおよび1 VI a族金属の 1種以上である。 a , b , c , dは、 モル分率を示す。 a , b , c, dは、 以下の関係式で規定される。
[0050] a + b = 1
[0051] c + d = 1
[0052] 0. 5 ≤ a ≤ 0 . 9 5
[0053] 0. 1 ≤ d ≤ 0 . 7
[0054] 硬質分散相は、 微粒子群と、 粗微粒子群とを少なく と も . 備える。 微粒子群の平均粒径は、 0. 2 m以上 0. ら n m以下である。 粗粒子群の平均粒径は、 以上 3 /i m 以下である。 微粒子群の前記粗粒子群に対する体積比は、
[0055] 0 . 3以上 3以下である。 結合金属相は、 サーメ ッ ト中に 占める割合が 5重量%以上 3 0重量%以下である。
[0056] 本発明のスローァウェイ式ドリ ルのシャ ンク部は、 切刃 部と分離可能に機械的に接合される。 シャ ンク部は、 合金 鋼より構成される。 本発明のスローァゥヱイ式 ドリ ルの切 刃部とシャ ンク部の結合方式は、 上記第 5の発明あるいは 第 6の発明と同様のものが適用され得る。
[0057] 以下、 本発明に従ったスローァゥヱイ式 ドリ ルにおける 組成、 粒径などの限定理由について説明する。
[0058] 被削材と ドリル材質の挾着によりスクィ面の摩耗が進行 すると、 切屑が付着し、 ドリルが寿命に至る。 この発明に おいては、 耐摩耗性および耐凝着性を向上させるために、 硬質分散相の組成および粒径が限定されている。 硬質分散 相に含まれる金属原子群中のチタ ンの量は、 モル分率で 0 .
[0059] 5 〜 0 . 9 5の範囲に限定される。 0 . 5未満では、 耐摩 耗性および耐凝着性が低下する。 また 0 . 9 5を超えると、 サーメ ッ ト 自体の焼結性が劣化する。 このような高いチタ ンの含有により、 鉄との親和性が低く なるため、 鉄を含む 被加工物の仕上面が良好になる。
[0060] 硬質分散相に含まれる非金属原子群中の窒素の割合が、 モル分率で 0 . 1 〜 0 . 7の範囲に限定される。 0 . 1未 . 満では、 窒素がサーメ ッ トの焼結時において硬質分散相の 粒成長を抑制するという効果が見られなく なる。 また、 0 . 7を超える と、 サーメ ッ ト 自体の焼結性が劣化する。
[0061] 硬質分散相は、 0 . 2 〜 0 . 6 mの粒径を有する微粒 子群と、 1 〜 3 / mの粒径を有する粗粒子群との混合体か らなる。 微粒子群の粗粒子群に対する体積比は、 0 . 3 〜 3の範囲に限定される。 この体積比率が 0 . 3未満におい ては、 サーメ ッ ト 自体の靭性が劣化し、 ドリ ルの刃先部に、 チッ ビングが発生する。 また、 この体積比率が 3 . 0を超 えると、 ドリ ルの刃先に熱亀裂が発生する。
[0062] 結合金属相の量は、 5 〜 3 0重量%の範囲に限定される。 5重量%未満においては、 サーメ ッ ト自体の靭性が不足し、 ドリ ルの刃先にチッ ビングが発生する。 また、 3 0重量% を超えると、 耐摩耗性が不足し、 刃先の逃げ面やマージン 部に大きな摩耗が発生する。
[0063] この発明のスローァウェイ式 ドリ ルのシャ ンク部には、 合金鋼が用いられる。 合金鋼は、 その弾性変形域が広いの で、 多少の衝撃に対しても優れた靭性を示し、 折損しにく く なる。 鋼には、 大別して炭素鋼, 合金鋼, 高合金鋼があ るが、 本発明では、 耐摩耗性と加工性の両方を考慮し、 合 金鋼 (たとえばニッケルク ロムモリ ブデン鋼や、 ク ロムモ リ ブデン鋼、 工具鋼など) を用いる。 差込式の 1枚刃のス ロ ーァゥユイ式 ドリルの場合には、 特に弾力性をも考慮す る必要があり、 ばね鋼なども用いられる。 また、 シャ ンク 部に、 一般的に容易に製造可能な合金鋼を用い、 刃先部の みに複雑な製造工程を要する焼結硬質合金を用いるので、 製造コス トを削減することが可能となり、 価格的にも有利 、の ^) ο
[0064] 図面の簡単な説明
[0065] 第 1図は、 一般的なッイス ト ドリルを示す図である。
[0066] 第 2図は、 従来の 2枚刃のスローァゥヱイ式 ドリルの一 例を示す正面図、 第 3図はその右側面図、 第 4図はそのチ ップを拡大して示す斜視図である。
[0067] 第 5図は、 従来の 1枚刃のねじ止式スローアウエィ式ド リ ルの分解斜視図である。
[0068] 第 6図は、 本発明の一実施例のスローァゥヱイ式 ドリル の切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2の接合部近傍の様子を示す 分解斜視図、 第 7図は同実施例の正面図、 第 8図は同右側 面図である。
[0069] 第 9図は、 第 6図に示す実施例において切刃部 3 1をシ ャ ンク部に圧入を開始する時点の状態を示す、 第 7図の A 一 A断面矢視図、 第 1 0図は同実施例において切刃部 3 1 がシャ ンク部 3 2 と接合固定された状態を示す同断面図矢 視図である。
[0070] 第 1 1図は、 挾持部 3 3 a, 3 3 bの両側にス リ ッ ト 3 4を設けた本発明の実施例を示す断面図である。
[0071] 第 1 2図は、 本発明の他の実施例において、 切刃部 3 1 をシャ ンク部 3 2に圧入を開始する時点の様子を示す断面 - 図、 第 1 3図は同実施例の接合固定状態を示す断面図であ 第 1 4図は、 第 1 0図あるいは第 1 3図の B— B断面矢 視図、 第 1 5図は、 第 1 1図の B— B断面矢視図である。
[0072] 第 1 6図は、 第 1 0図あるいは第 1 3図の B— B断面の 他の形状の例を示す断面図、 第 1 7図はその部分拡大断面 図である。
[0073] 第 1 8図は、 切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2の接合部の抜 け防止手段を備えた、 切刃部の一実施例を示す図、 第 1 9 図は、 同実施例の切刃部 3 1のシャ ンク部 3 2 に嵌合した 状態を示す、 第 1 8図の D— D断面矢視図である。
[0074] 第 2 0図は、 同実施例の切刃部 3 1の斜視図である。 第 2 1図は、 本発明のさ らに他の実施例において、 切刃 部 3 1をシャ ンク部 3 2に圧入を開始する時点の状態を示 す断面図、 第 2 2図は、 同実施例において切刃部 3 1 とシ ヤ ンク部 3 2が接合固定された手段を示す断面図である。 第 2 3図は、 この発明に従ったスローァゥヱイ式 ドリ ル の切刃部をサーメ ッ ト合金で構成する場合において、 その サ―メ ッ ト合金の硬質分散相の粒度分布を示す分布図であ る o
[0075] 発明を実施するための最良の形態
[0076] 第 1の発明の実施例
[0077] まず第 1 の発明の一実施例について、 第 6図ないし第 1 0図に基づいて説明する。 本実施例のスローァゥニイ式 ド リルは、 第 6図を参照して、 切刃部 3 1を図の矢印方向に シャ ンク部 3 2 に嵌込むことによって、 ビスなどを用いる ことなく切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2を接合させる、 いわ ゆるセルフグリ ップ方式を採用している。 本実施例におい て切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2が接合された状態は、 第 7 図および第 8図に示すとおりである。 この接合状態におい ては、 切刃部 3 1の被挾持部 3 1 aの側部がシャ ンク部 3 2の挾持部 3 3 a , 3 3 bの内側端面と当接するこ とによ つて生じる摩擦力により、 切刃部 3 1がシャ ンク部 3 2に 固定される。 本実施例における切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2の嵌合による接合の様子は、 第 9図および第 1 0図を参 照して次のように説明される。 切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2の嵌合前の状態においては、 第 9図に示すように被挾持 部 3 1 aの左右側部同士の成す角度 0 t は、 挾持部 3 3 a , 3 3 bの対向する内側の端面同士の成す角度 2 より もわ ずかに大き く なつている。 切刃部 3 1をシャ ンク部 3 2に 圧入していく と、 被挾持部 3 1 aの左右側部がテーパを有 することによる く さび作用と、 挾持部 3 3 aの側にス リ ッ ト 3 4が形成されている こ とによって、 角度 2 が徐々に 押し拡げられる。 Θ、 〉 02 の関係にある間は、 被挾持部 3 1 a と挾持部 3 3 a とは、 挾持部 3 3 aの内側側面の上 端においてのみ接触している。 Θ 2 が Θ、 に一致した時点 で、 第 1 0図に示すよ う に、 被挾持部 3 1 aの両側部と挾 持部 3 3 aの内側端面との接触面積が最大となる。 この状 - 態で圧入が止められ、 挾持部 3 3 aの弾性変形による弾性 力で、 被挾持部 3 1 a との当接面に押圧力が生じ、 当接面 間の摩擦力によって切刃部 3 1がシャ ンク部 3 2 に接合固 定される こ とになる。
[0078] クーラ ン ト供給孔 3 5からは、 切刃部 3 1の刃先に直接 クーラ ン トが供給される。 また切刃部 3 1 の刃先には、 切 屑分断処理用のチップブレーカ 3 6が形成されている。 被挾持部 3 1 aの左右側部同士が成す角度 S! は、 4 ° ないし 2 0 ° の間、 好ま し く は 8 ° ないし 1 5 ° の角度に 設定される。 S位置の値の範囲をこのよ う に設定する理由 は次のとおりである。 まず、 0, が小さ く なると、 被挾持 部 3 1 a と挾持部 3 3 a , 3 3 bの寸法精度により、 第 1 0図に示す接合状態における切刃部 3 1の位置決め精度が 大き く影響される。 Θ、 く 4 ° であれば、 切刃部 3 1の所 望の位置決め精度を得るための、 被挾持部 3 1 a と挾持部 3 3 a , 3 3 bの寸法精度を実現するこ とは極めて困難で ある。 また , が大き く なる と、 被挾持部 3 2 aが挾持部 3 3 a , 3 3 bから受ける押圧力のシャ ンク部 3 2の軸方 向成分が大き く なる。 この力は、 摩擦力に杭して切刃部 3 1が抜ける方向に作用するため、 ! が大きいほど切刃部 3 1を固定するための力が弱く なることになる。 θ 1 が 2 0 ° よ り大き く.なる と、 切刃部 3 1のシャ ンク部 3 2 に対 する所望の固定力が得られないこ とが確認されている。
[0079] シャ ンク部 3 2の他の実施例と して、 第 1 1図に示すよ - うに、 挾持部 3 3 aの側のみでなく 挾持部 3 3 bの側にも ス リ ッ ト 3 4を形成してもよい。 この場合には切刃部 3 1 がシャ ンク部 3 2 に圧入されるとともに、 挾持部 3 3 a , 3 3 bの双方が押し拡げられ、 その弾性力によって被挾持 部 3 1 aが挾圧される。 この場合の 6 t の値も上記と同様 に 4 ° ないし 2 0 ° に設定される。
[0080] 被挾持部 3 1 a と挾持部 3 3 a , 3 3 bの形状について の他の実施例として、 第 1 2図および第 1 3図に示すもの が挙げられる。 本実施例においては、 第 1 2図に示すよう に、 切刃部 3 1の被挾持部 3 1 aの側部は、 平行部 3 3 b と角度 03 を成すテーパ部 3 1 cからなる。 またシャ ンク 部 3 2の挾持部 3 3 a, 3 3 bの内側端面は、 第 9図など に示した被挾持部のテーパ (角度 0 ί ) とは逆向きのテー パ (角度 S 4 ) を有する。 切刃部 3 1を第 1 2図の矢印方 向に圧入するにつれて、 テーパ部 3 1 cの楔作用により、 ス リ ッ ト 3 4の対向する面同士が相対的に移動して挾持部 3 3 aが押し拡げられ、 さ らに圧入すると、 第 1 3図に示 す伏態、 すなわち挾持部 3 3 a , 3 3 bの上端面が切刃部 3 1の左右の下端面と当接した状態で固 される。 この状 態において挾持部 3 3 a , 3 3 bの内側端面は、 互いに平 行となって被挾持部 3 3 aの側部との接触面積が最大とな るように、 と 4 を設定しておく。 また、 シャ ンク部 3 2の挾持部 3 3 a , 3 3 bの内側端面が平行なものも、 接触面積は小さ く なるが、 十分な保持力が得られる。 本実 - 施例においても、 第 9図の実施例と同様に、 ス リ ッ ト 3 4 を有する挾持部 3 3 aの弾性変形に伴う弾性力により被挾 持部 3 1 aが挾圧され、 摩擦力によって切刃部 3 1がシャ ンク部 3 2に接合固定される。 本実施例によれば、 切刃部 3 1 と シャ ンク部 3 2 の接合状態において、 挾持部 3 3 a, 3 3 bの上端面が切刃部 3 1 に当接するため、 上記各実施 例に比べて切刃部 3 1のシャ ンク部 3 2に対する位置決め がより確実になされるこ とになる。
[0081] 第 1 0図および第 1 3図に示した実施例の各 B - B断面 は、 第 1 4図に示すよ うになつている。 本実施例において は、 切刃部 3 1の被挾持部 3 1 aの横断面は平行四辺形に なっており、 また挾持部 3 3 a, 3 3 bの内側端面もと も に傾斜している。 被挾持部 3 1 aの側部の傾斜角 (図に示 す S 5 ) より も挾持部 3 3 a , 3 3 bの内側端面の傾斜角 (図に示す ) の方が大き く なつている。 そのため第 3 B図あるいは第 5 B図に示す状態においては、 表示部 3 3 a , 3 3 bの内側端面の一方の辺の近傍において被挾持部 3 1 aの側部とほぼ線接触をな して、 第 1 4図に示す方向 の力 Fが作用する。 この力 Fは、 被挾持部 3 1 aの端面を シャ ンク部 3 2の内壁面に押付ける方向に作用するため、 切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2 との接合固定がより確実なも のとなる。 また、 ドリルは第 1 4図の矢印 C方向に回転す るため、 ドリルによる孔開け加工中に切刃部 3 1 に作用す る トルク も、 同様に被挾持部 3 1 aの端面をシャ ンク部 3 - 2の内壁面に押付ける方向に働く ようになつている。
[0082] 第 1 1図に示す実施例の B— B断面は、 第 1 5図に示す ようになつており、 挾持部 3 3 bの側にもス リ ッ ト 3 4力く 形成されていることを除いて、 傾斜角 0 5 , θ β , 力 F, 回転方向 Cの関係は第 1 4図の場合と同様である。
[0083] また、 力 Fを発生させる手段と して、 上記実施例のよう に被挾圧部 3 1 aの横断面を平行四辺形にする代わりに、 第 1 6図および第 1 7図に示すように、 被挾持部の両側部 および挾持部の内側端面を円筒面形状と し、 それぞれの曲 率半径を変えるとともにその中心位置を偏心させることに よっても実現できる。 すなわち、 第 1 7図に拡大して示す ように、 挾持面の曲率半径 R, と被挾持面の曲率半径 R 2 を R ! く R 2 となるように設定し、 かつそれらの中心をわ ずかにずらすことにより、 挾持部 3 3 a , 3 3 b と被挾持 部 3 1 a , 3 1 b とが線接触状態となって、 第 1 4図, 第 1 5図の実施例の場合と同様に力 Fが作用し、 同様の作用 効果を得るこ とができる。
[0084] 本発明のさ らに他の実施例を、 第 1 8図ないし第 2 0図 に示す。 本実施例においては、 切刃部 3 1の被挾持部 3 1 aの表裏両端面に窪み部 3 1 dが形成され、 そのほぼ中央 部に突起 3 7が設けられている。 この突起 3 7は、 切刃部 3 1がシャ ンク部 3 2 に接合された状態において、 シャ ン ク部 3 2の内壁に設けた凹部 3 8 と嵌合する。 これにより、 切刃部 3 1がシャ ンク部 3 2内において接合状態の位置で - 係止され、 抜けが防止される。
[0085] なお、 上記各実施例においては、 切刃部 3 1 とシャ ンク 部 3 2を接合固定させるための弾性力を生じさせる手段と して、 ス リ ッ ト 3 4をシャ ンク部 3 2の挾持部側に設けた が、 第 2 1図および第 2 2図に示すように、 切刃部 3 1側 にスリ ッ ト 3 9を設けることによつても、 ほぼ同様の作用 効果を得こるとができる。 この場合には、 被挾持部 3 1 a の側部の下テーパ部 3 1 e と上テーパ部 3 1 f はそれぞれ 図に示す角度 7 , をな している。 切刃部 3 1をシャ ンク部 3 2に対して矢印方向に圧入していく と、 ます下テ ーパ部 3 1 eの傾斜により被挾持部 3 1 aが挾持部 3 3 a, 3 3 bによつて挾圧され、 第 2 2図に示す状態で固定され る。 このときス リ ッ ト 3 9の間隙が狭く なる こ とにより、 上テーパ部 3 1 bがほぼ平行になつて挾持部 3 3 a, 3 3 bの内側端面との接触面積が最大になるようになつており、 被挾持部 3 1 aの弾性変形に伴う押圧力と摩擦力によって 切刃部 3 1 とシャ ンク部 3 2 とが接合固定される。
[0086] また、 上記各実施例のいずれの接合固定の場合において も、 治具を用いてシャ ンク部 3 2から容易に切刃部 3 1を 取外して、 切刃部の取換えを行なう ことができる。
[0087] 上記各実施例の切刃部 3 1およびシャ ンク部 3 2 は、 い ずれもその形状がやや複雑になるが、 射出成形技術を用い れば、 成形段階で、 ほぼ最終的な必要形状が比較的容易に 製作される。
[0088] 第 2の発明の実施例
[0089] 第 2の発明の実施例は、 上記第 1の発明の実施例とすべ て共通であり、 第 6図ないし第 2 2図に基づいて、 上記第 1の発明の実施例と同様に説明される。
[0090] 第 3の発明の実施例
[0091] 第 3の発明については、 上記第 1の発明の実施例と して 説明した、 第 6図ないし第 1 7図におけるシャ ンク部 3 2 がその実施例に相当する。 したがって、 本発明の実施例は、 これらの図を用いて上記第 1の発明の実施例と同様に説明 される。
[0092] 第 4の発明の実施例
[0093] 第 4の発明については、 上記第 1の発明の実施例におい て説明した、 第 2 1図および第 2 2図に示された切刃部 3 1がその実施例に相当する。 したがって、 本発明の実施例 は、 これらの図を用いて、 上記第 1の発明の実施例の場合 と同様に説明される。
[0094] 第 5の発明の実施例
[0095] 以下、 第 5の発明の実施例について説明する。
[0096] (第 1の実施例)
[0097] 本発明の第 1の実施例におけるスローァゥヱイ式ドリル は、 切刃部に表面被覆超硬合金を用い、 シャ ンク部に鋼を 用いて、 両者を第 6図に示す方式で、 分離可能なように機 械的に接合することによって形成される。
[0098] 本実施例における切刃部を構成する表面被覆超硬合金は、. 硬質相および結合相の組成が焼結後において第 1表に示さ れる数値となるように、 各種粉末を調合することによって 作成される。 シ ャ ン ク部を構成する鋼は、 第 1表に示され る材質のものが用いられている。 第 1表に示された本実施 例における本発明品および比較品は、 切刃部とシ ャ ンク部 がいずれも第 6図に示す方式で接合されたものである。 な お本発明品 A〜 Dのうち試料 Dは、 一応本発明の範囲内に 入るが、 * *を付した結合相の容量%が好ま しい値より も かなり下回る場合の例である。 また比較品 Eは、 切刃部が 超硬合金ではあるが、 表面被覆されていない。 比較品 Fは、 シャ ンク部の材質と して本発明の範囲を外れる K 3 0 グレ 一 ド超硬合金を用いたものである。 それぞれ本発明の範囲 から外れている数字には *が付さ.れている。
[0099] (以下余白)
[0100] 第
[0101] 切 刃 部
[0102] 試 料 シ ャ ン ク 部
[0103] 硬質相組成(mo lit) 結合相 %) 表 面 被 覆 材
[0104] 本 Λ WC ( T i T a ) (C N) = 7 : 3 1 3 Τ ί Ν S CM4 3 5
[0105] 発 B WC (T i T a) (CN) = 7 : 3 1 3 A t2 03 S K S 2
[0106] 明 C WC (T i W) C = 5 : 5 1 8 T i C N S N CM4 2 0
[0107] α D WC (T i T a) (CN) = 7 : 3 3 Τ ί Ν S C M 43 5
[0108] 比 E WC (T i T a) (CN) = 7 : 3 1 3 * なし S CM 4 3 5
[0109] 校
[0110] α
[0111] tin F WC (T i T a) (CN) = 7 : 3 1 3 Τ i C + A H2 03 * K 3 0グレード超硬 (WC-llll¾Co)
[0112] ドリルの性能評価テス トは、 直径 1 8 mmの ドリルを用 いて以下に示される条件で行なわれた。
[0113] 被削材 : S 5 0 C (HB = 2 3 0)
[0114] 切削速度 : 1 0 O mZ分、 湿式 (水溶性切削油) 送り : 0. 1 5 mmZ r e v.
[0115] 深さ : 3 5 mm
[0116] 判定基準 : 寿命まで加工後、 その刃先状況などを観察す 寿命 : 通常、 外周面逃げ面の摩耗量が 0. 2 mm以上に なったときとする。
[0117] 上記の ドリル性能評価テス トの結果は、 第 2表に示され る。 この結果から本発明品 A〜 Cについては、 良好な結果 が得られている。 本発明品 Dについて刃先欠けが生じたの は、 第 1表において * *を付して示したように、 切刃部の 超硬合金の結合相が好ま しい値である 5〜 3 0容量%ょり も下回るこ とに起因している。 なお、 参考と して、 従来の 一般的な 4種類の ドリルについても、 同様の実験を行なつ た (第 2表下段) が、 この結果からも、 本発明品 A〜 Cが 優れていることがわかる。
[0118] (以下余白) 第 2 表
[0119] 料
[0120] 加工穴数 外周前逃げ面摩耗量( ) 内周すくい面凝 木 A 3500 0. 2 0 発 B 4100 0. 2 0 "刀 C 3700 0. 2 0 α D 117 刃先欠けによりテス 卜中止
[0121] 比 E 1200 0. 2 0 較
[0122] ππ F 1550 シャンク部折損によりテス ト中止
[0123] 刃先: コ一ティ ングハイス 20 0. 2 (チッビング 2箇所) 0 参
[0124] 刃先: アルミナ 1800 刃先欠けによりテスト中止
[0125] 一体物コーティ ングハイス 40 刃先チッビングによりテス 卜中止 考
[0126] 一休物コ一ティ ング超硬 1990 シャンク部折損によりテス ト中止
[0127] (第 2の実施例)
[0128] 次に、 本発明の第 2の実施例について説明する。 本実施 例は、 切刃部とシャ ンク部部がそれぞれ上記第 1の実施例 における試料 Aと同一の材質の、 本発明品のスローァゥヱ ィ式 ドリルについて、 3種類の接合方式、 すなわち第 6図 に示すセルフグリ ップ式 (試料 G) 、 第 2図〜第 4図に示 す 2枚刃ビス止 ドリル (試料 H) および第 5図に示す 1枚 刃ビス止 ドリル (試料 I ) と、 本発明の範囲から外れる刃 先超硬のろう付け接合ドリル (試料 J ) について、 その切 削特性を比較したものである。 その切削条件は下記のとお りである。
[0129] 被削材 : S 5 0 C (HB = 2 2 0)
[0130] 切削速度 V : 5 0 mZ分、 1 5 0 mZ分 (水溶性切削油) 送り : 0. S mmZ r e v.
[0131] 深さ : 4 0 m m
[0132] 加工孔直径 : 2 0 mm
[0133] 本実施例における特性評価結果を、 第.3表に示す。 なお、 安定性に代表される切削特性は、 第 3表に示す、 切削抵抗 により ドリルに作用する切削バラ ンスの水平分力およびス ラス トがすべて小さいほど、 また速度に対して依存性が小 さいほど良好な切削特性を示すと言える。
[0134] 本実施例の結果から、 本発明を適用するスローアウエィ ' 式 ドリ ルの接合方式と しては、 試料 Gのセルフダリ ップ式 が他の方式に比べて最も良好な切削特性を示すことがわか
[0135] (日^丄^)
[0136] °
[0137] (82 )
[0138] Z.9I0/06df/JOd 86960/16 O 3 表
[0139] V0
[0140]
[0141] 注) 本発明品の試料 G, H. Iの切刃部, シャ ンク部の材質は、
[0142] 第 1表の試料 Aと同一のものを用いている。
[0143] (第 3の実施例)
[0144] 上記第 1の実施例の本発明品 Bと同一の超硬母材、 すな わち、 硬質相が W C : (T i T a ) (C N) = 7 : 3で結 合相が 1 3容量%の超硬合金を、 直径 1 0 mmの ドリ ル用 の形状に加工し、 表面被覆材と して T i C Nを 2 ^m、 A I 2 03 を 2 μ m、 最上層に T i Nを 1 m被覆した。
[0145] この ドリ ルを、 以下の条件で性能評価テス トを行なつた, 被削材 : S 5 0 C (HB = 2 2 0 )
[0146] 切削速度 : 8 O mZ分、 湿式 (水溶性切削油)
[0147] 送り : 0. 1 8 mm/ r e v.
[0148] 深さ : 2 0 mm
[0149] この結果、 2 0 0 0穴加工 (各切削長 4 0 mm) が可能 で、 摩耗状態も正常であった。
[0150] 第 6の発明の実施例
[0151] 以下、 第 6の発明の実施例について説明する。
[0152] 本発明の実施例におけるスローァゥユイ式 ドリルは、 切 刃部に窒化珪素焼結体を用い、 シャ ンク部に鋼を用いて、 両者を第 6図に示す方式で、 分離可能なように機械的に接 合することによつて形成される。
[0153] 本実施例における切刃部を構成する窒化珪素焼結体は、 組成が焼結後において第 4表に示される数字となるように、 各種粉末を調合することによって作成される。 シャ ンク部 ' を構成する鋼は、 第 4表に示される材質のものが用いられ ている。 第 4表に示された本実施例における本発明品およ び比較品は、 切刃部とシャ ンク部がいずれも第 6図に示す 方式で接合されたものである。 なお、 本発明品 A〜 Cのう ちの試料 Cは、 一応本発明の範囲内に入るが、 * *を付し た S i 3 N 4 の重量%が好ま しい値より もかなり下回る場 合の例である。 また比較品 Dは、 切刃部が窒化硅素焼結体 ではあるが、 *を付したシャ ンク部の材質が鋼ではなく、 P 3 0グレー ド超硬である点が本発明品から外れている。
[0154] (以下余白)
[0155] 第 4
[0156]
[0157] 注 1) 出発時組成とは、 調合する際の粉末の配分比率をいう。
[0158] 注 2) *は本発明の範囲外、 は本発明の好ましい範囲から外れていることを示す {
[0159] ドリ ルの性能評価テス トは、 直径 1 8 m mの ドリ ルを用 いて以下に示される条件で行なわれた。
[0160] 被削材 : S 5 0 C (H B = 2 3 0 )
[0161] 切削速度 : 1 5 O mZ分、 湿式 (水溶性切削油)
[0162] 送り : 0. 1 0 mmZ r e v.
[0163] 深さ : 1 5 mm
[0164] 判定基準 : 寿命まで加工後、 その刃先状況などを観察す る
[0165] 寿命 : 通常、 外周面逃げ面の摩耗量が 0. 2 mm以上と なったときとする。
[0166] 上記の ドリル性能評価テス トの結果は、 第 5表に示され る。 この結果から、 本発明品 Aおよび Bについては、 良好 な結果が得られている。 本発明品 Cについて、 A, Bに比 ベて同一摩耗量に対する加工孔数が少ないのは、 第 4表に おいて * *を付して示したよう に、 切刃部の窒化珪素焼結 体の S i 3 N4 の重量%が好ま しい値である 8 0 %以上と いう条件を満たさないことに起因している。 なお、 参考と して、 刃先がコーティ ング超硬またはコーティ ングハイス からなる従来の ドリルについても同様の実験を行なつた (第 5表下段) が、 この結果からも、 本発明品 A〜 Cが優 れているこ とがわかる。
[0167] (以下余白) ' 5
[0168]
[0169] 注) E : 刃先がコ一ティ ング超硬
[0170] F : 刃先がコーティ ングハイス 第 7の発明の実施例
[0171] 以下、 第 7の発明の実施例について説明する。
[0172] 本発明におけるスローァゥヱイ式 ドリルは、 切刃部にサ 一メ ッ ト合金を用い、 シャ ンク部に合金鋼を用いて、 両者 を分離可能なように機械的に接合するこ とにより形成され る。 切刃部を構成するサーメ ッ ト合金は、 硬質分散相の組 成、 結合相の組成および硬質分散相の粒度存在比が、 焼結 後において第 6表に示される数値となるように、 各種粉末 を調合するこ とによって作成された。 シャ ンク部を構成す る合金鋼は、 第 6表に示される材質のものが用いられた。 なお、 第 2 3図に、 ドリルの切刃部を構成するサーメ ッ ト合金における硬質分散相の粒度分布を示す。 同図におい て Aは微粒子の存在度数分布を示し、 Bは粗粒子の存在度 数分布を示す。 微粒子群の粗粒子群に対する体積比は、 A Z Bで第 6表に表わされている。
[0173] 以下の実施例に示す本発明品および比較品は、 第 6図〜 第 8図に示す接合方式によって得た直径 .1 6 m mの ドリル を用いたものである。
[0174] 第 6表には、 本発明の ドリルおよび比較のために作製さ れた ドリルの硬質合金の組成および粒度分布などが示され ている。 第 6表において、 比較品 Fは、 *で示されるよう に切刃部の硬質分散相の非金属原子比および粒度存在比が' 本発明の範囲から外れるように作製されたものである。 ま た、 比較品 Gは、 切刃部の結合金属相の量が本発明の範囲 を外れるように作製されたものである。 比較品 Hは、 シャ ンク部として、 本発明の範囲に外れる K 3 0 グレー ド超硬 合金を用いたものである。
[0175] それぞれ本発明の範囲から外れている数字には、 *が付 されている。
[0176] (以下余白)
[0177] 第 6 表
[0178]
[0179] ( * 1 )' 硬質相の粒度存在比: (体積比) , (第 2 3図参照)
[0180] B
[0181] ドリルの性能評価テス トは、 以下に示される条件で行な われた。
[0182] 被削材 : S 5 0 C (HB = 2 3 0)
[0183] 切削速度 ·· 1 2 O mZ分、 湿式 (水溶性切削油)
[0184] 送り速度 : 0. 1 5 mm/ r e v.
[0185] 深さ : 3 5 m m
[0186] 判定基準 : 寿命まで加工後、 その刃先状況などを観察す る o
[0187] 寿命 : 通常、 外周面逃げ面の摩耗量が 0. 2 mm以上に なったときとする。
[0188] 上記の ドリル性能評価テス トの結果は、 第 7表に示され ている。 第 7表を参照して、 まず、 本発明品 Aおよび Bと 比較品 Fとの比較において、 比較品 Fは切刃部を構成する サーメ ッ トの靭性が劣化し、 刃先部に欠けが生じた。
[0189] 次に、 本発明品 Aおよび Bと比較品 Gとの比較において、 比較品 Gは内周スクィ面凝着摩耗深さが深く、 耐凝着性に 劣るこ とがわかった。 .
[0190] また、 本発明品 Aおよび Bと比較品 Hとの比較において、 比較品 Hはシャ ンク強度に劣り、 シャ ンク部が折損した。
[0191] さ らに、 本発明品 C, D, Eも、 総合的観点から見て、 本発明品 A, Bとほぼ同様の良好な性能を示した。
[0192] これらの本発明品および比較品に加えて、 参考のために 現在使用されているコーティ ングハイスあるいはコーティ ング超硬 ドリルも併せて本性能試験が行なわれた。 これら の ドリ ルと本発明品 A , Β, C , D , Εの ドリ ルとの比較 において、 本発明品の ドリ ルの性能が優れていることは明 らかである。
[0193] (以下余白)
[0194] 第 7 表 分類 試 料 穴あけ個数 外周前逃面摩耗量 (mm) 内周すくい面凝着摩耗深さ(關)
[0195] A 2 1 0 0穴 0. 2 0. 0 1
[0196] B 1 9 8 9穴 0. 2 0. 0 2
[0197] 本発明品 C 1 9 7 0穴 0. 2 0. 0 1
[0198] D 2 0 5 0穴 0. 2 0. 0 2
[0199] E 1 9 5 9穴 0. 2 0. 0 2
[0200] F 7 1 0穴 刃先欠けによりテスト中止
[0201] 比較品 G 3 8 5穴 0. 2 0. 1 2
[0202] H 6 2 5穴 シャンク部折損によりテスト中止
[0203] o ティングハイス 1 2 4穴 刃先欠けによりテスト中止
[0204] ティング超硬 1 0 0 5穴 シャンク部折損によりテスト中止
[0205] 参考 (単一材) .
[0206] ティング超硬 9 8 9穴 刃先チッビングによりテスト中止
[0207] (刃先のみろう付)
[0208] 産業上の利用可能性
[0209] 以上述べたように、 第 1の発明ないし第 4の発明によれ ば、 ビス止などの締結手段を別途必要とすることなく 、 切 刃部とシャ ンク部が接合固定される。 したがって、 ビス止 などにより切刃部をシャ ンク部に固定する従来の方式では 実現しなかった、 直径 1 O m m以下の小径のスローァゥヱ ィ式 ドリルの製作が可能になる。 また切刃部とシャ ンク部 の接合工程において、 ねじ締めなどの作業を必要とせずに、 単に圧入するだけで ドリルを組立てることができるため、 作業性が向上する。
[0210] また、 第 5の発明ないし第 7の発明によれば、 スローァ ゥ イ式 ドリ ルの切刃部の材質と して、 耐摩耗性, 耐凝着. 性あるいは耐熱亀裂性 (耐チッ ビング性) に優れた材料を 用い、 シャ ンク部に靭性に富みかつ比較的低コス トの材料 を用いて、 両者を機械的に接合させることによって ドリ ル を形成している。 したがって、 突発的な折損などが発生す ることのない高い信頼性、 高い寿命および高い品質を有す るスローァゥヱイ式 ドリルが比較的低コス トで提供される。
权利要求:
Claims請求の範囲
1. 被削物を切削するための切刃部 ( 3 1 ) と、 切削機 械の所定位置に取付けるためのシャ ンク部 ( 3 2 ) とを備 え、
前記切刃部 ( 3 1 ) は前記シャ ンク部 ( 3 2 ) と分離可 能に機械的に接合され、
前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ンク部 (3 2 ) とはそれ ぞれ相互に嵌合する部分を有し、
前記切刃部 ( 3 1 ) または前記シャ ンク部 ( 3 2 ) の少 なく とも一方にはス リ ッ ト ( 3 4 , 3 9 ) が形成され、 嵌合時においてこのス リ ッ ト ( 3 4 , 3 9 ) の対向面が 相互に移動して弾性変形することにより生じる弾性力で、 前記切刃部 ( 3 1 ) が前記シャ ンク部 ( 3 2 ) に固定され る
スローァウェイ式 ドリ ノレ。
2. 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ンク部 ( 3 2 ) が相 互に嵌合する部分は、 前記切刃部 ( 3 1 ) に形成された被 挾持部 ( 3 1 a ) と、 この被挾持部 ( 3 1 a) の左右両側 の被挾持面を挾持する シャ ンク部 ( 3 2 ) の挾持部からな り、
前記スリ ッ ト ( 3 4 , 3 9 ) は、 前記シャ ンク部 ( 3 2 ) の前記挾持面に形成され、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ンク部 ( 3 2 ) の嵌合状態において、 前記スリ ッ ト ( 3 4) の対向面が相互に移動して、 挾持部 ( 3 3 a, 3 3 b ) の 相対向する共通の挾持面の間隙が拡がるように弾性変形す る請求の範囲第 1項記載のスローァウェイ式 ドリル。
3. 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ンク部 ( 3 2 ) が相 互に嵌合する部分は、 前記切刃部 ( 3 1 ) に形成された被 挾持部 ( 3 1 a ) と、 この被挾持部 ( 3 1 a ) の左右両側 の被挾持面を挾持する シャ ンク部 ( 3 2 ) の挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) からなり、
前記ス リ ッ ト ( 3 4, 3 9 ) は、 前記切刃部 ( 3 1 ) の 被挾持部 ( 3 1 a ) に形成され、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前 記シャ ンク部 ( 3 2 ) の嵌合状態において、 前記ス リ ッ ト ( 3 9 ) の対向面が相互に移動して、 前記挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) の相対向する 1対の挾持面の間隙が縮小するよう に弾性変形する請求の範囲第 1項記載のスローァゥユイ式 ドリル。
4. 被削物を切削するための切刃部 ( 3 1 ) と、 切削機 械の所定位置に取付けるためのシャ ンク部 ( 3 2 ) とを備 え、
前記切刃部 ( 3 1 ) は前記シャ ンク部 ( 3 2 ) と分離可 能に機械的に接合され、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ン ク部 ( 3 2 ) は相互に嵌合する部分を有し、
この相互に嵌合する部分は、 前記切刃部 ( 3 1 ) に形成 された被挾持部 ( 3 1 a ) と、 この被挾持部 ( 3 1 a ) の · 左右両側の被挾持面を挾持する シャ ンク部 ( 3 2 ) の挾持 部 ( 3 3 a, 3 3 b ) からなり、 前記被挾持部 ( 3 1 a ) の両側の被挾持面同士と前記挾 持部 ( 3 3 a, 3 3 b ) の対向する挾持面同士の双方ある いはいずれか一方がテーパをなし、
前記テーパの角度は、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ン ク部 ( 3 2 ) の嵌合状態において、 前記挾持面と前記被挾 持面が面接触しかつ圧入状態となるように形成された
スローァウェイ式 ドリ ル。
5. 前記シャ ンク部 ( 3 2 ) の挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) にス リ ッ ト ( 3 4 ) が形成され、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前 記シャ ンク部 ( 3 2 ) の嵌合時に、 前記スリ ッ ト ( 3 4 ) の対向面が相対的に移動し、 前記挾持面同士の成す角度が、 前記切刃部 ( 3 1 ) の被挾持面同士がなす角度と一致する ように弾性変形する請求の範囲第 4項記載のスロ—アウエ ィ式 ドリ ル。
6. 前記切刃部 ( 3 1 ) の被挾持部 ( 3 2 ) にス リ ッ ト ( 3 9 ) が形成され、 前記切刃部 ( 3 1 ) と前記シャ ンク 部 ( 3 2 ) の嵌合時に、 前記スリ ッ ト ( 3 9 ) の対向面が 相対的に移動し、 前記被挾持面同士のなす角度が前記シャ ンク部 ( 3 2 ) の挾持面同士がなす角度と一致するように 弾性変形する請求の範囲第 4項記載のスローァゥエイ式 ド
Uソレ o
7. 被削物を切削するための切刃部 ( 3 1 ) を分離可能 ' に機械的に接合し、 切削機械の所定位置に取付けるための スローァウ ェイ式ドリ ルのシャ ンクであって、 前記切刃部 ( 3 1 ) と相互に嵌合して前記切刃部 ( 3 1 ) を挾持する挾持部 ( 3 3 a, 3 3 b ) を有し、
この挾持部 (· 3 3 a , 3 3 b ) にはス リ ッ ト ( 3 4 ) 力く 形成され、 このス リ ッ ト ( 3 4 ) の相互に対向する 1対の 対向面が、 嵌合時において相互に移動して弾性変形するこ とにより生じる弾性力で、 前記切刃部 ( 3 1 ) の被挾持部 ( 3 l a ) を挾持することによって前記切刃部 ( 3 1 ) を 接合固定する
スローァウェイ式 ドリ ルのシャ ンク。
8. 前記ス リ ッ ト ( 3 4 ) は、 その対向面が相互に移動 するこ とによ り、 前記挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) を構成す る相対向する 1対の挾持爪のうちの片方のみが弾性変形す るように形成された請求の範囲第 7項記載のスロ ーアウエ ィ式 ドリ ルのシャ ンク。
9. 前記ス リ ッ ト ( 3 4 ) は、 その対向面が相互に移動 することにより、 前記挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) を構成す る相対向する 1対の挾持爪の双方が弾性.変形するように形 成されている請求の範囲第 7項記載のスローァゥヱイ式 ド リ ノレのシャ ンク。
1 0. 前記挾持部 ( 3 3 a , 3 3 b ) の相対向する挾持 面が相互に所定のテーパをな している請求の範囲第 7項記 載のスローァウェイ式 ドリ ルのシャ ンク。 ' 1 1. 切削機械の所定の位置に取付けるためのシャ ンク 部 ( 3 2 ) に分離可能に機械的に接合され、 被削物を切削 するスローァゥヱイ式ドリルの切刃チップであって、 前記シャ ンク部 ( 3 2 ) と相互に嵌合する被挾持部 ( 3 1 a ) を有し、 前記被挾持部 ( 3 1 a ) にはス リ ッ ト ( 3 9 ) が形成され、
嵌合時においてこのスリ ッ ト ( 3 9 ) の相互に相対向す る 1対の対向面が相互に移動して弾性変形することにより 生じる弾性力で、 前記シャ ンク部 ( 3 2 ) に接合固定され る
スローァウェイ式ドリルの切刃チップ。
1 2. 前記被挾持部 ( 3 1 a ) の相対向する被挾持面が、 相互に所定のテーパを成している請求の範囲第 1 1項記載 のスローァゥヱイ式ドリ ルの切刃チップ。
1 3. 被削物を切削するための切刃部 ( 3 1 ) と、 切削 機械の所定位置に取付けるためのシャ ンク部 ( 3 2 ) とを 備元、
前記切刃部 ( 3 1 ) が前記シャ ンク部 ( 3 2 ) と分離可 能に機械的に接合され、
前記切刃部 ( 3 1 ) は表面被覆超硬合金または超硬合金 からなり、
前記シャ ンク部 ( 3 2 ) は鋼より構成された
スローァウェイ式ドリル。
1 4. 前記切刃部 ( 3 1 ) の超硬合金の表面被覆材と し て、 A H 2 0 a および周期律表の W a , V a , Vi a族の金 属の炭化物, 窒化物, 硼化物, 炭窒化物, 炭酸化物, 炭酸 窒化物, 硼窒化物の中から選ばれた 1種も し く はそれ以上 の材料を 1層も しく は 2層以上被覆し、
前記切刃部 ( 3 1 ) の母材の超硬合金と して、 WCと、 周期律表の IV a , V a , VI a族の金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化物のうちの 1種も しく はそれ以上からなる B 1型固 溶体からなる硬質相と、 5〜 3 0容量%の C 0を主体とす る鉄族金属からなる結合相で構成された
請求の範囲第 1 3項記載のスローァゥ イ式 ドリル。
1 5. 被削物を切削するための切刃部 (3 1 ) と、 切削 機械の所定位置に取付けるためのシャ ンク部 ( 3 2 ) とを 備え、
前記切刃部 (3 1) が前記シヤ ンク部 ( 3 2) と分離可 能に機械的に接合され、
前記切刃部 (3 1 ) は窒化珪素焼結体からなり、
前記シャ ンク部は鋼 ( 3 2) よ り構成された
スローァウェイ式 ドリ ル。
1 6. 前記窒化珪素焼結体は、 S i 3 N4 あるいはサイ ァロ ン (S i 。 - z A Jl z 0 z N β - ζ : ζ = 0〜4. 2) の結合相が焼結体中の 8 0重量%以上を占めるものである 請求の範囲第 1 5項記載のスロ一ァウェイ式 ドリル。
1 7. 被削物を切削するための切刃部 ( 3 1 ) と、 切削 機械の所定位置に取付るためのシャ ンク部 ( 3 2 ) とを備 - え、
前記切刃部 ( 3 1 ) は、 チタ ンと、 チタ ンを除く周期律表の IV a, V aおよび1 W a族金属の 1種以上の炭化物、 窒化物および複炭窒化物の いずれかを主成分とする硬質分散相と、 ニッケルとコバル ト とを主成分とする結合金属相とからなるサーメ ッ 卜より 構成され、
前記硬質分散相の組成が、 (T i a M b ) ( C c N d) 「但し、 Mは T i を除く周期律表の W a , V aおよび i a 族金属の 1種以上であり、 a, b , c , dはモル分率を示 し、 a + b = l, c + d = 1 , 0. 5 ^ a ^ 0. 9 5 , 0. 1 ≤ ά≤ Q . 7」 で表わされ、 前記硬質分散相は、 その平 均粒径が 0. 以上 0. 6 m以下の微粒子群と、 そ の乎均粒径が 1 m以上 3 β m以下の粗粒子群とを少なく とも備え、 前記微粒子群の前記粗粒子群に対する体積比が 0. 3以上 3以下であり、
前記結合金属柜は、 前記サーメ ッ ト中に占める割合が 5 重量%以上 3 0重量%以下であり、
前記シャ ンク部 ( 3 2 ) は、
合金鋼より構成され、 かつ切刃部 ( 3 1 ) と分離可能に 機械的に接合された
スローアウエ.ィ式 ドリ ル。
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